薬害ならぬサプリメント害
最近は西洋医学に疑問を感じ医師の言うことを鵜呑みにしない人が増えてきました。良いことです。自分の体のことですから相手が専門家であっても大先生であっても疑問を投げかけるべきです。
薬についても説明書が付けられるようになったためか主作用・副作用について意識する人が増えてきました。あなたは自分の体の中に入れる薬について余りに無関心?で、どんな薬か、飲むとどのような効用があるか、副作用(害)があるかを確認せず言われるがままに飲んでいませんか?
コマーシャルをみたりして安易に、たとえば酒を飲む前に胃薬を飲むなんてことをしていませんか?
薬は様々な症状を改善してくれますが、同時に体に害を与えることもあります。いわゆる薬害です。化学合成された西洋薬はもちろん植物や動物から作られる漢方薬にも害はあります。
薬によって局所的な症状は改善されても体全体を悪くしたり、処方が不適切なら命を落とすこともあります。
自分の飲んでいる薬に疑問があれば遠慮せずにお医者さんに質問するべきです。以前は質問すると怒る医師もいましたが、今は多くのお医者さんは説明してくれると思います。体に合わないみたいですと言うと「ではこの薬はやめておきましょう」となることもあります。
薬も体にとっては異物ですから自分の体、自分の命を守るためにもっと注意が必要です。
「そんなことは分かっています。薬害はマスコミでもうるさく言っていますから。」と思われる方もいるでしょうが、どんな薬を飲んでいますかと質問すると案外答えられません。
では、健康補助食品・サプリメントも薬と同じように注意して飲んでいますか?
これらによって健康を害すること、時には命を落とすことさえあることを考えて飲んでいますか?
今は健康補助食品ブームですからこれはちょっと怖い話しです。
たとえばビタミン類のサプリ。
植物から抽出したものもありますが多くは人工的に合成されたものです。
栄養強化剤としてまた医薬品として使われるものもあり安全性に問題はないと言われていますが自然のものではないことを考えると摂りすぎには注意すべきで、摂りすぎるとおう吐や下痢、発疹の症状が出ることもあります。
基本的に人工的に合成されたものは避けるべきでしょう。
植物等を原料にしているもの。
はちみつ、緑色野菜、米や穀物等の酢を使ったものは各社がたくさん販売しています。どれも健康ブームに乗って売れ筋と言えます。
これらの良し悪しはどんな原料を使っているか、加工の方法はどうしているかによって違います。ある会社では広告料に多額の資金を使ったために原料の質を大幅に落としたそうです。また、せっかく良い原料を使っていながら加工方法に問題があって、その結果効果のない商品や健康を害するものになることもあります。
だからたとえば青汁についても各社ばらつきがあり一概に良し悪しを判断することはできません。
ただ、売りっぱなしなのか、それともお客さんと定期的にコンタクトを取り顧客の健康状態の変化の情報を得ようとしている会社なのかは、良し悪しの判断の一判断材料にはなり得ます。
はちみつは成分の大部分は糖分で栄養価が高く滋養強壮に良い。
様々な緑色野菜を原料とする青汁はビタミン、ミネラルが豊富で免疫力アップする。
酢は、黒酢をはじめ~酢はいろいろあり、血流改善やダイエットに効果がある。
と言われます。その通りかもしれません。でもそれは栄養学的に良いというものです。
でも東洋医学的観点、陰陽バランスを考慮するとはちみつ・青汁・酢はすべて陰性食品です。体を緩め、体を冷やす食品です。
過去日本人は米を主食に根菜類を多く食べ、陽性体質の人が多かったです。この場合中庸に戻し体調を整えるものとしてはちみつ等は有効でした。
ところが今はインスタント食品大好き、ファストフード大好き、スウィーツ大好き、コンビニ大好きの人が多いですがで、これらの多くは陰性食品です。
これらを日々食べて陰性体質になっている人が陰性食品を摂ると益々陰性に傾き、体がどんどん冷えてしまい免疫力は低下してしまいます。
体温が35度台の人が増えていますが、本来は36.5度~37度が理想です。35度台の人は低体温です。
この陰陽も考慮して健康補助食品の摂取を考えるべきです。
青汁を飲んで健康になった人はいるでしょう。だからと言ってすべての人に良いわけではありません。陰性体質の人が青汁を飲むと健康になることはありません。逆に健康を害するでしょう。酢のものを食べる程度なら問題はないですが陰性体質の人が酢を飲むというのは慎むべきです。
薬と同じように、健康補助食品・サプリはその人の体に合えば健康に役立ち、体に合わなければ健康を害するということを知るべきです。
また同じ人の体質も変化しますから、昨日まで健康に役立ったものが今日は体に害になることを知るべきです。
たかが健康補助食品、たかがサプリメントと思っていませんか?
これらに健康回復維持の効果を期待するのなら、これらは健康を害することがあること、場合によっては命を危険にさらすことを意識すべきです。
1ヶ月飲んで体調改善しないものは自分の体に効果はないと思い、漫然と飲み続けることを慎むべきです。健康に良いと思って飲んでいたのが様々な不調の原因だったということはよくあります。
今の自分の体に合うものは健康に役立つが、合わないものはかえって健康を害することがあることを理解したうえで選ぶべきです。
あの人にとって良いからといってあなたに良いとは限りません!